Monday, June 22, 2009

差別化の事例

岐阜県内を走る養老鉄道というのがあって、ここが車内で薬膳料理を提供する様になって劇的に経営が改善しているらしい。まあ差別化の成功事例ということなのでしょうね。

これ、単なる思いつきの企画がたまたまうまく言った、ということなのかも知れませんが、以外に針に糸を通す様なバランスで出来上がっている、と思います。

マーケティングプランニングの基本的な流れは
1:環境分析(市場、自社、競合の分析)
2:市場のセグメンテーション
3:ターゲッティング
4:ポジショニング
5:4Pの作成
6:実行
7:検証に基づくプランの修正

になりますが、養老鉄道のこの企画って、まずターゲッティングをシニア層にしぼった、というところに勝因があると思います。これってスゴく勇気のいることなんです。上記の流れでいう3と4って結構「可能性を捨てる」作業になるので、市場を小さくしていくっていうことなんですよね。養老鉄道の場合、多分女子大生を狙うとか、青春18切符で旅するちょっとエキセントリックな若者を狙うとか、若手OLを狙うとか、そういう考え方が、多分関係者の間でもあったんですが、ここをあえてシニア層狙いにしぼって行こう、という考えに収斂できたのが良かったのでしょう。

ここで収斂するのに何が必要かと言うと、上記の1の環境分析で、ここをしっかりやっておくから「OLや女子大生狙ってもウチは絶対に勝てない」という「前向きのあきらめ」が出てくるわけで、それが結局ターゲットを絞る、ということにつながったのだと思います。

シニアにしぼっているから、出す料理も薬膳にこそなれ、地方でよく出される出来損ないのフレンチやイタリアンにならなかったということでしょうか。

つまり、自分たちの強みをより活かす形で、ターゲットと提供するサービスをパチっと合わせて展開した、ということになりますね。誰かセンスのいいマーケッターがいたんでしょうか。

以下、Yahoo!からの抜粋

岐阜県内を走る養老鉄道の「薬膳(やくぜん)列車」が好評だ。年々乗客が減少し赤字経営が続く中、「乗客ではなく空気を運んでいるような状況」を脱出しようと企画。3月から運行したところ、予想を上回る人気ぶりで、現在は7月前半までの予約がほぼ埋まったという。
 薬膳列車は3両編成の1両を利用。乗客に薬膳料理を味わってもらいながら、濃尾平野や養老山脈など雄大な自然の風景を楽しめる大垣−桑名間を約1時間半で走る。
 料理は生薬をブレンドした食前酒に始まり、地元で採れた季節の野菜の天ぷらや煮物、黒ニンニクチョコレートとタンポポ茶のデザートまで計15品。食事の合間には、薬膳の効用や観光スポットの案内があり、薬膳グッズも販売される。
 毎週木曜と土曜の昼時に1本ずつ運行し、定員は15〜40人。毎月1日に翌々月分の予約が始まる。料金は同鉄道の一日フリー乗車券付きで大人5000円、小児4500円。

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