スティーブ・ジョブズくを読んで

話題の「スティーブ・ジョブズ」を読んでみました。

全二巻のうちの上巻しか読んでいないので、下巻を読むとまた印象が変わるのかも知れませんが、まず持った印象が、スティーブ・ジョブズという人は完全な人格破綻者だな、ということです。恐らく周りも大変だったでしょうが、何より本人自身が本人に悩まされたのではないかな、と。会社にこんな人居たらとてもじゃないけど(僕は)一緒に仕事できないな、と思います。

で、そうなると出てくる疑問が、なぜこんな人と一緒に仕事をしてられるのだろう、ということです。

結局のところ、柔和な人格者と一緒に当り障りのない仕事をやって人生を無為に過ごすよりも、底意地の悪い人格破綻者と一緒でも、歴史を捻じ曲げるような大きな仕事を選ぶ人が少なくない、ということなのでしょう。

これは僕個人にとっても思い当たる節があります。社会人になってそろそろ20年になるかという年ですが、自分があの時期に伸びたな、とかいい仕事が出来たな、と思えるのはやっぱり強烈な個性を持った上司の下で思いっきりストレッチしていた時期だった様に思います。

非常に難しいのは、そうやって僕自身を鍛えてくれた人の多くは、そのエッジーな性格が災いして組織の中では結局は余り偉くなれなかったということです。これは、ジョブズが(最終的には返り咲いたものの)アップルにおいて閑職に回され、最終的に追放されたのと同じことです。

イノベーションを先導するのは偏執狂的な人物だけれども、そういった人物は組織の中で長い間主導権を持つ立場に居続けられない。これは、リーダーシップ論、組織開発論、イノベーションを研究している僕の様な立場の人間にとっては大変悩ましいパラドックスです。